芸術の秋、堪能さんぽ〜都内近郊の文化財カフェ〜

秋といえば芸術の秋ですよね。
今回はそんな芸術の秋にぴったりな、東京近郊の国や市が指定している文化財たちにあるカフェを周るスペシャルさんぽです。
文化財と聞いてなんだかピンとこないあなたも、きっと気にいるはず。
さあ、本日のおさんぽスタートです!

今回のおさんぽルート

文化財とは→①東京ステーションホテル トラヤTOKYO→②井政→③旧吉田家住宅→④旧古河邸(大谷美術館)

歩数 :7500歩
行程 : 4.4km
最寄駅 東京駅、神田駅、柏駅、我孫子駅、上中里駅、西ヶ原駅
所要時間:58分+お茶、お買い物、観光
予算 :4000円

文化財とは?

文化財ときいてなんだかピンと来ない人もいるかもしれません。文化財とは私たちが住んでいる国「日本」の長い歴史の中で生まれ、先祖によって今まで守り伝えられてきた古い建物や美術品、技術、生活や習わしなどのことをいいます。
これらの文化財は私たちの暮らしや心を非常に豊かにしてくれ、先祖が残してくれた文化財を未来の子どもたちに確実に受け継いでいこうというメッセージが込められています。

そのために、国から「文化財保護法」という法律が定められ、法律に基づいた取り組みを進めています。
また都道府県や市区町村にも、各地位ごとに文化財保護条例という決まりがあります。

身近にある文化財の種類は

*有形文化財
・建造物(身近にある神社やお寺など)
美術工芸品(絵画の掛け軸、屏風、お 仏像、器、古文書などのもの)

*無形文化財
紙すきの技術や日本古来の伝統芸能(雅楽、能楽など)の技能など

*民俗文化財
地域で長い間守り伝えられた風習や行事、お祭りや暮らしに関係する道具類など

*記念物
自然が作り出す珍しい風景、希少で珍しい動植物、昔のお城の跡、庭園など

*文化的景観
地域の人々の暮らしやその生活の様子がわかる地区や風景を残していくために選ばれた地域

*伝統的建造物群保存地区
昔からの古い町並みや建物のまとまりを残していくために設けられた地区のこと

*選定保存技術
文化財をこれからに残すために必要な材料や道具を作る技術や文化財を直す修理技術のこと

*埋蔵文化財
まだみぬ地中に埋まっている遺跡や土器などのこと

と結構沢山の種類があり、物などの形あるものだけではなくそれを継承していく文化の形や技術、芸術など多岐に渡るのです。

今回はそんな文化財の中でも、有形文化財や記念物のある場所をメインにおさんぽ&紹介していきます。

1 東京の大名所!〜東京ステーションホテル トラヤトウキョウ〜

さあひとつ目の文化財カフェは、東京ステーションホテルの中にある、とらやTOKYO。

このとらやTOKYOのある東京駅丸の内駅舎は2003年に国の重要文化財に指定さました。
この丸の内駅舎は1923年の関東大震災でもほとんど被害がなかったものの、1945年の東京大空襲により被災しました。
その後、戦後の戦災復興工事による姿のまま60 年以上使い続けられてきました。

日本の始点となる駅の駅舎は、趣ある作りで観光として訪れるだけでも記念になること間違いありません。

またこの東京駅の丸の内駅舎前の広場では大きくの人たちが、フォトウェディングの写真を撮っており、スポットとしても人気の場所です。

そんな東京駅丸の内駅舎にあるのがとらや TOKYO。
その丸の内駅舎を支える百年前の赤煉瓦が間近に見られる場所でもあります。
そしてカフェの店内ではさまざまなスペシャリテを堪能できます。

老舗和菓子屋「とらや」を代表する羊羹をはじめ、あんみつなどの和菓子を中心にスペシャルなお菓子やドリンクをいただけます

一日のご褒美にこんな素敵な場所で過ごすのもいいのかもしれません。

とらや TOKYO
東京都千代田区丸の内1-9-1 東京ステーションホテル2階
営業時間 10:45~20:00
☎︎ 03-5220-2345

さあ、次はまた違った文化財のカフェへ。
東京駅は洋風のレンガ作りの建築でしたが次は…

2 古き良き日本を都内で感じる〜井政〜

神田明神のすぐ隣にある千代田区指定有形文化財のカフェ井政。
古きよき日本を感じさせる外観と小庭は、晴れた日には木々の間から木漏れ日が差し込みとても落ち着く空間です。

こちら土日はお休みなもので、平日に行くのがおすすめです。

東京古民家カフェ特集にも度々記載されて有名になったこの場所は、古民家好きにはたまらない空間です。
現在の建物は自体は、1927(昭和2)年に建設され、1972(昭和47)年の府中市移築を経て、2009(平成21)年に千代田区有形文化財の指定を受け、神田の地へ再移築されました。
そしてその1階の一部を平日のみカフェとして、オープンしています。

桜の時期と重なると、小庭の桜も眺めてとても心地が良い春を感じられ、新緑の季節ともなると太陽の光と若葉の生命力を感じられます。
和の空間で季節を楽しめるのは嬉しいですね。

そしてカフェでは、どのドリンクも注文をするとお茶菓子がついてきます。
2階はイベント時には公開されるので、2階に行きたい方は是非イベント時を狙ってみてはいいかもしれません。

そんな温かみのある空間で、リラックスタイムとしてお茶やコーヒーをいただきながら、本を読んだり、空を眺める素敵なひとときを。

 

神田の家 井政(カフェ井政)東京都千代田区外神田2-16
営業時間 月~金 11:00~16:00
☎︎ 03-3255-3565
HP https://www.kanda-imasa.co.jp

さあ、お次は所変わって東京都内から出て千葉県の柏からバスで向かいます。
都会の喧騒から逃れて向かう場所は…

3 大河ドラマの聖地〜旧吉田家住宅〜

旧吉田家住宅は昔地域の大地主であった吉田氏の邸宅を保存し公開している、柏市にある施設です。
主屋や書院、門、蔵などの8棟の建造物が重要文化財に指定されています。
そのロケーションから大河ドラマや、大ヒットしたあるタイムスリップ系医療ドラマのロケ地にもなり話題になりました。

柏市内には様々な名家があるようですが、花野井の吉田家の一族の祖は平安時代の当地域の領主であった相馬氏一門に連なり、現在は43代目とも言われています。

江戸時代の古文書には、吉田家は主に農業を営みながら名主として栄えたと記載されているんです。
また幕府や領主の命に従い村内の諸事全般を取り仕切っていたことが分かっています。


江戸時代中期頃からは金融や穀物売買等の事業を開始し、この柏いったいの地域の特産となる醤油醸造業も手がけるようになったとされています。

明治から昭和にかけてはその財力を活かし事業家として活動しはじめ、それだけにとどまらず、登山やスキーなどスポーツの振興に尽力しました。
また現在でも、自然環境の保全やスポーツの振興に尽力されています。

そんな旧吉田家住宅内にあるカフェでは、軽い軽食や甘酒などのカフェメニューがいただけます。
素敵な邸宅を見ながらほっと一息つくのも良いですね。

そとの広場ではサッカーの練習をしてる子たちがいたり、隣にはテニスコートもあり、今と昔の良き歴史を感じられる場所です。

 

旧吉田家住宅(問い合わせ先)
所属課室:生涯学習部文化課
柏市大島田48番地1(沼南庁舎3階)
☎︎04-7191-7414

さあ、最後は東京で美しい薔薇の咲き誇るある場所へ。

4 庭園に聳え立つ美しい洋館〜旧古河邸(大谷美術館)〜

春と秋にバラ祭りがありにぎわうこの場所。
北側の小高い丘には洋館を、斜面には洋風庭園、低地には日本庭園を武蔵野台地の斜面と低地という地形を活かした造りが特徴的な場所です。
数少ない大正初期の庭園の原型を留めた、大正ロマン溢れる庭園なのです。

そのロケーションから、ウェディングドレスでの撮影なども良く行われており、都内屈指のフォトウェディングスポットでもあります。

もともと大谷美術館は鉄鋼業・ホテルの経営としても知られる大谷米太郎(1881~1968)が計画し、実現を見ずして世を去った事業でした。

大谷米太郎は、富山県の農家から無学文盲にもかかわらず、ひたすらの努力をし事業を起こした人物です。
30歳で単身上京をしてから大相撲力士や酒屋の経営などを経て、鉄鋼業や観光業、そして流通業等の業種を多くを起業しました。
その後にホテルニューオータニや株式会社テーオーシー等の創業者となりました。

古河財閥が戦後の財閥解体にあいこの屋敷を手放すこととなり、当時大谷重工として取引のあった大谷に購入のはなしが持ちかけられました。
 
旧古河邸のある敷地は、かつては明治の元勲陸奥宗光の邸宅があった場所でもあります。
その後、宗光の次男潤吉が古河家に養子に入ったことで古河家の所有となりました。

本館建物と西洋庭園はジョサイア・コンドルが設計し大正6年5月に竣工されました。

また洋風庭園に続く池泉回遊式の日本庭園は植治の名で知られる京都の庭師、小川治兵衛(おがわじへえ)が作庭し、大正8年完成。

建物も庭園も竣工当時の姿を保存している極めて貴重な国の名勝に指定されている文化財です。

戦後修復工事が昭和58年~63年に6年間の歳月をかけておけなわれ、平成元年より一般公開がはじまりました。

外観はスコットランドの建築や英国の別荘建築に近く、美しくかつ素朴な作りです。
 
また旧古河邸はコンドルの最晩年の設計で、洋館内部に和室を完全な形で取り込んだ極めて珍しい作りになっていたす。

1階がすべて洋室で主に接客のための空間なのに対し、2階の寝室を除いたすべての部屋が伝統的な和室。

和洋の様式を折衷することない様式が美しい素敵な場所にもカフェ(喫茶室)があり、和と洋を共存させる庭園を眺めながらお抹茶をいただけます。

旧古河邸(大谷美術館) 喫茶室
東京都北区西ケ原1-27-39
営業時間 平日:9:00-17:00
☎︎ 03-3910-0394
HP https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index034.html

さあ、みなさん本日は都内近郊の文化財のカフェをめぐるスペシャルなお散歩いかがでしたか?
芸術の秋、都内近郊で文化財を巡りながら文化財のカフェで秋の空を眺め、秋の香りを堪能する。
四季のある日本だからこそ、こんな秋の楽しみ方ができます。
是非みなさんもしてみてはいかがでしょうか?

おさんぽのおさらい

文化財とは→①東京ステーションホテル トラヤTOKYO→②井政→③旧吉田家住宅→④旧古河邸(大谷美術館)

歩数 :7500歩
行程 : 4.4km
最寄駅 東京駅、神田駅、柏駅、我孫子駅、上中里駅、西ヶ原駅
所要時間:58分+お茶、お買い物、観光
予算 :4000円

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さんぽに行ったライター

普段はミュージカル女優として活躍中! 「人生は舞台、人はみな役者」がモットーです♪ ミュージカルでハッピーなお散歩をみなさんにお届けします!