博物館や庭園にカフェも♪【東向島】で下町さんぽ。

東武スカイツリーラインの曳舟駅のお隣にある東向島。下町らしいのんびりとした雰囲気に包まれたこの街は、歩いてみると意外な魅力を発見することができます。今回はそんな東向島エリアでおさんぽを楽しんできました♪

今回のおさんぽルート

東向島駅→①東武博物館→②パン屋トロワ→③向島百花園→④吉備子屋→⑤東向島珈琲店→曳舟駅

行程:1.7km
所用時間:22分
予算:2,000円+交通費

【1】東武博物館

最初に立ち寄ったのは、東向島駅に隣接した「東武博物館」。駅から出てすぐの場所に博物館があるのがうれしい!

「東武博物館」は、東武鉄道の歴史や交通の仕組みを見て・触れて学べる体験型ミュージアム。東武鉄道の創立90周年を記念して1989年にオープンしました。オープン以来、東武線ユーザーの方を中心に幅広い人たちが訪れています。

館内に入ると、すぐに目に入るのが東武鉄道最初の蒸気機関車の展示。開業当時の姿に復元された実物車両です。間近に見ると迫力満点!!

蒸気機関車の展示では、スタッフさんが蒸気機関車の汽笛を鳴らして車輪を動かす「SLショー」を、1日4回おこなっています。

筆者も実際に見てみましたが、館内に響く汽笛の音と、ゴトンゴトンと大きな音をたてて回る車輪が圧巻でした!

その隣にある電車は大正時代、浅草(現在のとうきょうスカイツリー)~西新井間を走っていた「デハ1形5号」。こちらの車両は実際に中に入ることができます!入ってみると……

木造の車内がレトロでおしゃれ~! いまの電車とはまた違った趣を感じられますよね。座席に座ることもできて、撮影もOK。当時に想いを馳せて記念写真を撮ってみては?

また、お子さんに大人気だったのがシミュレーションコーナー。憧れの電車やバスの運転を、実物の運転席で体験できるので臨場感が抜群です♪

2階から見たジオラマ。ミニチュアの風景がとってもリアルです!

さらに、1階の館内奥には東武鉄道の一日を紹介する「パノラマショー」のコーナーも。1日5回、関東平野をイメージしたジオラマ内を、1/80サイズの模型電車が駆け抜けます。

思ったよりも大きなスケールなので時間を忘れて見入ってしまいます。もしかしたら、見かけたことがある電車が走るかも!

そしてここに来たらぜひ見ておきたいのが2階にある「ウォッチングプロムナード」。

東向島駅のホーム下に備えられた窓から、実際に走る電車の車輪などが間近で観察できるんです!面白い発想ですよね♪

実際にホームに電車が停まるとこんな感じ! こんなアングルから電車を見られるなんて、ものすごく貴重な経験です。時刻表も貼ってあるので、電車が来る時間を狙ってぜひじっくりと観察してみてくださいね。

また、2階の「向島サテライト」というコーナーでは「向島百花園」や墨田区の伝統工芸など、東向島エリアについて紹介していました。

これを見ておけば、おさんぽの参考になりそう♪地域の歴史や文化も深く知れて一石二鳥です!

東向島の白髭神社で使われている現役の御神輿もありました。お祭りシーズンになると、担ぐ方がここに御神輿を取りにくるんだとか!

館内のほか、展示は中庭にも。東武鉄道の歴史をつないできた電車やバスのさまざまな展示があり、触れたり車内に入ったりしながら鉄道の歴史を学ぶことができます。

駅近くで、こんなに充実した展示を楽しめる施設は珍しいかも。普段なにげなく乗っている電車も、深堀してみると新たな発見がありました!

東武博物館
東京都墨田区東向島4-28-16
03-3614-8811(代表)
営業時間:10:00~16:30(入館は16:00まで)
入館料:一般 大人 交通系電子マネー200円/現金210円、子ども(4歳~中学生)100円
定休日:月曜(祝日・振替休日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
https://www.tobu.co.jp/museum/

【2】パン屋トロワ

「東武博物館」を満喫したあとは「向島百花園」へ向かうことに。その途中、赤い木枠のあるかわいらしいお店を見つけました。「パン屋トロワ」というベーカリーです。

店先の看板には、たくさんのパンの写真がのせてあります。気になるので、ランチがわりに買ってみることに♪

お昼時だったのでパンの種類はちょっと少なくなっていましたが、お店で人気の「塩とあんとカルピス(株)バター」をゲットできました!もうひとつは「クランベリーのベーグル」を買ってみました。

新鮮なカルピス㈱バターと上品な甘さのあんこが、香ばしいくるみパンにはさまっていてとっても美味しい!室温ではもちろん、少し冷やて食べるのもおすすめだそうですよ。

おさんぽの途中にぜひ立ち寄ってみてくださいね♪

パン屋トロワ
東京都墨田区東向島3-25-8
03-6316-7486
営業時間:火・水・金曜 ​10:30~19:00
定休日:月・木・土・日曜
https://www.b3trois.com/

【3】向島百花園

少し寄り道しましたが、目的の「向島百花園」に到着しました!江戸時代に造られた庭園で、名前の通り、日本の古典に詠まれている有名な植物を集めた園内では、四季折々の花々を楽しめます。

この庭園の名物は「ハギのトンネル」です。紫色の花を咲かせるハギを竹の柵にそわせて植えられたトンネルは、おさんぽをした5月には青々とした緑が茂っていましたが、9月頃には全長約30mにわたる美しい花のトンネルになるそうです。

園内にはところどころにお花が美しく咲き誇っていて、歩いているだけで癒やされます♪

自然のままの雰囲気を保たれた池は、花や木々に囲まれていて季節ごとに表情が変化します。奥にはスカイツリーの姿も!墨田区ならではの風情がありますね~。

また、園内には大窪詩仏や松尾芭蕉などの庭造りに力を合わせた詩人たちの句碑や石柱が、合計29個立っています。園内の随所にちりばめられているので、見つけながら読んで歩くのも面白そう!

歩き疲れないほど良い広さで、気軽に自然を感じられました♪

向島百花園
東京都墨田区東向島3-18-3
03-6205-7174
営業時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
定休日:年末年始(12月29日~1月3日)
入園料:一般150円、65歳以上70円(小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料)
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index032.html

【3】吉備子屋

このエリアに来たら、ぜひ立ち寄りたいのが「吉備子屋(きびこや)」。昭和58年から続くきびだんご屋さんです。趣のある店構えが素敵!のぼりには「日本一きびだんご」の文字も。

このお店、昔話の『桃太郎』を読んだ店主さんの息子さんの「きびだんごが食べたい」という願いを叶えるために作り始めたものだそうです。ほっこりするエピソードですね♪

きびだんごは5本セットで270円。持ち帰りもできますが、お店のベンチなどで出来たてアツアツで食べるのがおすすめ。

ゆでられたモチモチのおだんごに、きな粉がたっぷりとかかっています。きな粉は上品な味わいですが、しっかりと甘さを感じられるので食べているとみるみる体にパワーを与えてくれますよ♪

吉備子屋(きびこや)本店
東京都墨田区東向島1丁目2-14
03-3614-5371
営業時間:11:00~17:00
定休日:月曜(祭日の場合は翌火曜)
http://kibikoya.shop-pro.jp

【5】東向島珈琲店

最後にやってきたのが、曳舟駅のほど近くにある「東向島珈琲店」。2006年にオープンした地域密着型のカフェです。

窓から光が注ぐ明るい店内では、気さくなスタッフさんが笑顔で出迎えてくれました。「ヒガムコ」という愛称で親しまれるこのお店は、地域の人たちの集いの場。スタッフさんとお客さんとの距離が近いカウンター席からは、いつも楽し気な会話が聞こえてきます。

この日は、お店の看板メニューである「レアチーズケーキ」と「水出しアイスコーヒー」を注文してみました。

コロンと丸くかわいらしいフォルムが特徴の「レアチーズケーキ」は、アイスクリームのディッシャーで盛られています。

店主さんの「レアチーズケーキの上の部分だけを食べたい!」という願望から生まれたこのケーキは、クッキーやタルト生地などはなく、レアチーズケーキ部分だけをたっぷりと食べられる夢の一品。

ソースがかかっていない部分と、ソースに絡めた部分を交互に味わうのもおすすめの食べ方。

ソースは、定番のブルーベリーとラズベリーの2種類のほか、季節によって変わる3種類のソースから選べます。

この日食べたのはラズベリー。甘酸っぱいラズベリーソースと、なめらかなで優しい甘さのレアチーズケーキは、食べているだけで心が安らぎます。ちびちびと大切に味わって、最後の一口に「もう少し食べたい!」と名残惜しくなる、ほど良いサイズ感がたまりません♪

「水出しアイスコーヒー」は雑味がなくすっきりとした味わいで、スイスイと飲みほしてしまいました。

ちなみに、水出しアイスコーヒーは店内にある1mを超える水出しドリッパーで13時間かけて抽出されているんだそう!コーヒーの風味がしっかり凝縮されているのも納得です。

また、「ヒガムコ」のこだわりはメニュー以外にも。店主の井奈波さんは、地域の人たちと共に墨田区をさまざまな形で盛り上げようと活動しています。

たとえば、店内の一角で販売しているオリジナルのピンバッチは、墨田区の金属加工の町工場の方と協力して作成したのだそう。ピンバッチの色付けは、すべて職人さんの手作業だというから驚きです!

東向島エリアの魅力を知るきっかけにもなる「東向島珈琲店」は、おさんぽの〆にぴったりのお店でした♪

東向島珈琲店
東京都墨田区東向島1-34-7
03-3612-4178(受付時間10:00〜16:00)
営業時間:8:30〜18:00(L.O.17:30)
定休日:水曜、第2・4火曜
http://www.cfc101.com/

帰りは曳舟駅から電車に乗って、今回のおさんぽは終了!東向島には、四季の花々が咲き誇る庭園や親子で楽しめる博物館、ほっとくつろげるカフェなど魅力がたくさん。ちょっと歩けばスカイツリーが見えるほか、昔ながらのお家が並ぶ住宅街など、のんびりとした下町らしい景色にも癒やされます。

発見がいっぱいの穴場のおさんぽコース、みなさんもぜひ歩いてみてください♪

おさんぽのおさらい

東向島駅→①東武博物館→②パン屋トロワ→③向島百花園→④吉備子屋→⑤東向島珈琲店→曳舟駅

行程:1.7km
所用時間:22分
予算:2,000円+交通費

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さんぽに行ったライター

北海道出身のお散歩ライター。知らない街をふらりとお散歩するのが好き。