今、【池袋】がアツい! レトロもトレンドも楽しむ欲張りさんぽ

 今回おさんぽするのは【池袋】。渋谷、新宿に並ぶ東京3大副都心でありながらも、意外とよく知らない・行かないという方も少なくないのでは?
 実は池袋を含む豊島区は、定住率の低さなどを理由に2014年に23区内で唯一の「消滅可能都市」 としてピックアップされました。そこで「国際アート・カルチャー都市」を掲げ官民で再開発をし、緑豊かでありながら住みやすい、働きやすい街として生まれ変わったと昨年から話題に!
 そこで今回は、池袋のトレンドと今も残るレトロを両方楽しめるコースをおさんぽします。

 

おさんぽルート

池袋駅西口→①立教大学・学生街ランチ→②池袋西口公園→③「梟書茶房」でゆったり→④池袋駅東口→⑤南池袋公園→⑥中池袋公園

行程:2.3km
所要時間:散歩30分+食事、カフェ、買い物など
予算:ランチ700円、カフェ2000円

 

池袋は大きく「西口エリア」と「東口エリア」に分かれています。「東が西武で西が東武」とあるので混乱しやすいのですが、それぞれに特徴があるので一度行けばわかりやすいと思います! 今回のルートは西口から東口へ移動していきます。

 

【1】学生街を歩いてレトロ気分に浸る!

池袋駅も大都会ならではの迷宮。表示をなんとか見て、まずはC3出口を目指してください! レトロスポットで腹ごしらえをしましょう~

渋谷、新宿にはあまりない特徴として、The学生街な雰囲気を持つ池袋。C3出口から徒歩5分ほどの場所に立教大学があります。

ツタの絡まるレンガ造りの校舎は海外のよう(?)

現在は学生以外の立ち入りは禁止されていますが、普段は自由に入れるので、「ハリポタ食堂」と話題になった学食を味わったり、家族連れで緑豊かでおしゃれなキャンパス内をさんぽすることができます。

そんな立教大学の学生たちが行きつけのお店が「セントポールの隣」。セントポールは立教大学の英語名なので、立地そのままの店名です。学生からは「せんとな」の愛称で長らく親しまれています。

 

立教大学近くの飲食店街の中でもひときわ存在感を放つのは、まるで時が止まったかのようなこのレトロ感! 女性1人でも気軽に入れてしまう、1976年創業から学内外で愛されるのも納得の空間です。

メニューはかなり豊富。ガッツリ系から軽食まで幅広く揃っています。カフェとして利用できるのもありがたい!

今回はメディアでも取り上げられた名物「白いカツ丼」のプチサイズ(通常の2/3の量)を注文しました!

どんっ! カツ丼なのに卵とじではなく、とろろとじなんです! さくさくのチキンカツと半熟卵、キムチがごはんに乗り、醤油だれで頂きます。

柔らかい食感のチキンカツは、とろろのおかげで重くなりすぎない! キムチの辛さ、卵の甘さ、醤油だれで一口ずつ味を変えながら食べ進めることで、もう箸が止まらない……。これにサラダと味噌汁も付いて598円(税抜き)はコスパ最高!

もっとボリュームが欲しい! という方にはこの「チーズハンバーグ&カニクリームコロッケ」(798円・税抜き)もおすすめ。チーズの香ばしさと玉ねぎの甘さがハンバーグによく合う! カニクリームコロッケはかなりしっかりとカニが入っているので風味豊か。懐かしさとおいしさで大満足の一皿です。

店情報:
セントポールの隣り
03-3988-9098       
東京都豊島区西池袋3-33-17 東武サンライズマンション 味の十番街
[月~土] 11:00~22:30(L.O) [日・祝] 11:00~17:00
定休日:不定休

【2】必見! これがあの「池袋ウエストゲートパーク」

さて、学生街抜けて再び駅方面へ。西口エリアで外せないスポットに行きます。

池袋を舞台とした有名な作品といえば「池袋ウエストゲートパーク」(石田衣良)。主人公の高校生マコトたちが池袋で数々の事件を解決していくシリーズで、最近アニメ化されたことで、再び注目度が上がっていました!

タイトルにある「池袋ウエストゲートパーク」とは「池袋西口公園」という実在の場所(下写真)をマコトがかっこよく言い換えたもの。東京芸術劇場に併設する広場でしたが、現在はより演劇や音楽といったカルチャーを身近に楽しめる場所として再開発されました!

この近未来感! 少し前までは噴水があっただけでしたが、屋外劇場とカフェが新設され、利便性も◎ コロナ禍が落ち着いた頃にはきっと、公演やイベントも開かれると思うので、期待大ですね!

【3】本×コーヒーは間違いない。大人気のカフェでゆったり楽しむ!

実は池袋もカフェが多く、チェーン店はもちろん、おしゃれから個性的まで幅広い種類のものがあります。今回は本とコーヒーを空間ごと楽しめる「梟書茶房」に行きます。

ここは池袋駅直結という抜群の立地ながら、広々とした異世界の様な雰囲気。

 

入り口すぐにはずらりと並んだ本。木の風合いもあり、落ち着いた雰囲気です。

なんとここに並んだ本は、全てにブックカバーがかけられ、題名がわからない! 「内容の読みやすさ」「誰かにあげたくなる」「役に立つ」という3つの指標と説明の文章だけなので、購入するまでどんな本に出会えるかわからないというドキドキ!

 

 

気になるカフェ内はこのようにエリア分けされています。細部までこだわりが詰まっている!

今回ご案内頂いたのはラウンジ。広々とした空間と革張りのソファ、天井にはシャンデリアがあり、まるで海外かどこかにいるような気分です。

 

※写真はプライバシー保護のため、一部を修正しています。

外から差し込む光もあり、つい長居してしまう心地よさです。

私が選んだのは看板メニューの二つ、「珈琲と本のセット」(写真奥・1650円)と「BOOKシフォン」(写真手前・550円)。写真手前にある鍵は伝票代わりです。どこまでもおしゃれで、この世界観にのめり込んでしまう!

まずは珈琲と本のセットから。シーズンごとに数量限定で、テーマだけ出された袋とじにされた本と、それに合うコーヒーを頂けます。なので、本の内容はひみつ……! サイフォンで淹れたコーヒーはとてもおいしく、確かに本を読みながら頂きたい一杯でした。

そして本の形のかわいいシフォンケーキ! 卵の優しい甘さとふわっふわの生地、なめらかなホイップクリームの組み合わせがたまらない! 意外と大きいなと最初は思っていたのですが、上品な味で重くならないので、ペロッといけます。

本とコーヒー、上質な空間にも夢中になってしまうカフェでした。

 

店舗情報:
本と珈琲 梟書茶房(フクロウショサボウ)
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola(エソラ)池袋 4F
10:30~22:00(L.O.21:30)
TEL:03-3971-1020
※ご予約は承っておりません
https://www.doutor.co.jp/fukuro/

【4】あの映画にも登場した景色! 池袋の景色といえばここ

西口エリアでカルチャーとレトロを堪能し、お腹もいっぱいになったところでおさんぽ再開。東口エリアへ向かいます。西口から東口へは10分はかかるので、地上または地下(=駅ナカ)の好みに合わせて移動してみてください。

地上ルートはルミネ側の歩道「びっくりガード」か北口側の「ウイロード」があり、それぞれ東口の両端に出ます。池袋駅はデパ地下が充実しているので、期間限定のポップアップも含め、ショッピングができます。出口などの案内表示が多いので、池袋に慣れていない方は地下(=駅ナカ)ルートがおすすめです!

 

池袋駅東口に着きました! 西口よりも人が多く、大都会だなあという感じがします。この景観、テレビでよく見るかと思いますが、なんと映画「天気の子」の後半部分にも登場しています。主人公たちがここから出てサンシャインシティの方へ走っていく……なんてシーンがありましたね!

【5】池袋の新定番!? 芝生に癒やされる

さて、レトロな雰囲気の西口とは違い、洗練された空気感を持つ東口エリアへやってきました。まず向かいたいのは東口から徒歩5分の「南池袋公園」。以前は質素な公園でしたが、再開発後は明るくおしゃれな雰囲気になり、デートや家族連れなど幅広い世代に人気です。

 

緊急事態宣言下では閉鎖されていますが、普段はこのようにピクニックを楽しむ人で賑わいます。芝生や子ども向けの遊び場、ベンチだけでなくカフェも併設。他にも周辺におしゃれなカフェがあるので、テイクアウトしてここでゆったりするのもおすすめです。

【6】池袋=ちょっとダサい なんて言えない! 開発後の注目のエリアとは?

 ところで、コメディ漫画「翔んで埼玉」(2019年に実写映画化)などで強調されるよう、池袋はどこか冴えないイメージがつきがちです。ここまでのおさんぽで撤回されつつあるのではと思いますが、ここでは再開発の成果が特に表われていると思います!

 

南池袋公園から徒歩5分ほどの、中池袋公園から見た景色です。公園内には「アニメイトカフェスタンド」もあり、池袋らしいサブカルも楽しめます。そしてこのストライプのような模様が印象的な3つの建物は、写真左から「Hareza池袋タワー」「東京建物 Brillia HALL(豊島区文化芸術劇場)」「としま区民センター」。「だれもが主役になれる街」をテーマに、宝塚も公演できる大きな劇場も含め、充実したエンターテインメント施設となりました。

私が個人的におすすめしたいのは、「Hareza池袋」にある「グランドシネマサンシャイン」!

国内最大級のスクリーンの迫力だけでなく、非日常を感じられる空間が素敵すぎる!このチケット売り場だけでもわくわくしちゃいます。

おわりに

ここまでおさんぽしてきたら、舞台を楽しむのも良し、もう少しだけ足を伸ばしてサンシャインシティでショッピングや水族館に行くも良し、ということで池袋は1日でも回りきれないくらい盛りだくさん! 高低差が少なく、物価も高くないので、一人でもみんなでも、存分にレトロとトレンドを楽しめるコース取りになると思います!

高層ビルなどにより上へと再開発された渋谷に対して、公園や個人店の多い池袋は横に広がっていくような空間に魅力があるんだなあと感じました。
コロナが収束したら、舞台などのカルチャーに触れるおさんぽをしたい! ここまでありがとうございました!

今日のおさらい

【おさんぽルート】

池袋駅西口→①立教大学・学生街ランチ→②池袋西口公園→③「梟書茶房」でゆったり→④池袋駅東口→⑤南池袋公園→⑥中池袋公園

行程:2.3km
所要時間:散歩30分+食事、カフェ、買い物など
予算:ランチ700円、カフェ2000円

 

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さんぽに行ったライター

おさんぽ中に必ず寄る場所は、本屋と雑貨屋。おしゃべりとごはんがスキです。