【レトロで新しい!知る人ぞ知る下町】熊野前商店街で年末年始のお買い物さんぽ

 

今回おさんぽする「熊野前」~「赤土小学校前」とは一体、東京のどのあたりなのか…まずは簡単に説明します! ともに荒川区の駅なのですが、「熊野前」は都電荒川線&日暮里舎人ライナー。「赤土小学校前」は日暮里舎人ライナーの駅名です。都心部へのアクセスも良く、商店街も活気があり暮らしやすい街。心がほっこり和むレトロな趣きのお店や、意外に⁉ オシャレなお店もあるんですよ♪ 歩くだけで楽しい発見がありそうなこの街を探索していきたいと思います!

今回のおさんぽルート

日暮里舎人ライナー熊野前駅 →むさしのあられ→手打蕎麦もりやま→nécoya BAKESTAND→Cafe OGU1→日暮里舎人ライナー赤土小学校前駅

行程:1.7km
歩数:2814歩
所要時間:22分+ランチ、お買い物
予算:6000円

日暮里から日暮里舎人ライナーに乗り、約5分。「熊野前駅」に到着です。都電も見える、のどかなムードがたまりません。今日の目的は、予約した年越しそばを受け取りに美味しいと評判のお蕎麦屋に行くことですが、折角なのであれこれ散策しながら目的地に向かいたいと思います。

さて目的地のお蕎麦屋さんがある「はっぴいもーる熊野前」に到着です。まずは熊野前駅を背にサクサクと歩いてみます!

“左上/熊野前駅の商店街「はっぴいもーる」の入り口。熊ちゃんたちが手を挙げて出迎えてくれているようなイラストがかわいい
右上/商店街の地面のレリーフには親子熊のイラスト
左下/歯医者さんの看板に描かれた熊はちょっぴりレトロな印象
右下/飲みながら街をさんぽしたい!「natural cafe こひきや」のドリンクは、その名も「KUMAPPE」!

芸能人の隠れファンも多い!?老舗のお煎餅屋「むさしのあられ」で新年の手土産を

商店街に入り少し歩くと、ガラス引き戸のクラシカルなお煎餅屋が目に入りました。創業はなんと大正15年!老舗のあられを来年のお年賀にしよう!と思いつき、「あられとお煎餅の専門店むさしのあられ」に入ってみました。芸能人もこっそりお買い物にきていると聞き、何故この街に?と疑問を感じましたが実はこの商店街はドラマのロケやグルメ番組のロケに使われることが多く、有名人遭遇率も高めなんですって。

“左上/自社工場で作る手作りのあられは国産米100%!保存料や着色料も使わないこだわりの味に定評があります
右上/一番人気のあられは「白糸100g 318円(税込)」。海苔の入ったあられ生地にサラダオイルをかけて焼き、香ばしく仕上げています。さくっとした歯ごたえと米の旨みがダイレクトに感じられる深い味わいがポイント
左下/柿の種にチョコをかけた「柿チョコ38g 100円(税込)」はこだわりチョコを使用した冬季限定あられ。チョコのくちどけに柿の種のピリッとした味わいでやみつきに
右下/レトロな紙で包んでもらえば、ちょっとした手土産にもぴったり!「む」のスタンプがかわいいポイントカードもいい味出しています! “

お年賀にぴったりなお煎餅は何かなとショーケースに目移りしていたら、「お煎餅とあられの違いはご存知ですか?」とお店の方に聞かれてびっくり。お恥ずかしいことに全部お煎餅だと思っていました…(笑)。むさしのあられの名の如く、このお店で扱っているのはほとんどがあられ。お煎餅とあられの大きな違いは、材料なんですって⁉ お煎餅はうるち米ですが、あられはもち米。お煎餅より材料費が高く、ひとつひとつが小さいので手間もかかります。そんな一手間も二手間もかかるあられ、こちらのお店ではなんと、もち米を蒸すところから手作りなんです! 人気の理由にも納得です。

お年賀を渡すときにこんな豆知識を話したら、渡す人との会話も弾みそう♪なんて思いながらお年賀「はな2700円(税込)」を購入し、お店を後にしました。

あられとお煎餅の専門店 むさしのあられ

東京都荒川区東尾久5-13-22
☎︎ 03・3893・1250
営業時間 9:30-18:00
定休日  火曜日(年始・夏季を除く)
https://musashino-arare.jimdo.com/

🐾

素敵なお年賀もゲットできたし、これでお正月も安泰です(笑)。さあ、お蕎麦屋を目指しておさんぽを再開しましょう。

“左上/小学校の向かいの通りには昔懐かしいもんじゃ焼きも食べられる駄菓子屋がありました
右上/時計屋に床屋など昭和にタイムスリップしたような店が並びます
左下/天然酵母を使ったパン屋「ぜん 熊野前店」は2018年オープンの新しい店
右下/ネイルやヨガが楽しめる「Chacra」では様々なイベントも開催されいます“

 

2石臼挽きの本格蕎麦「もりやま」で、今年は一味違う年越し蕎麦を!

さて、懐かしい街並みに酔いしれつつ歩いていたら目的地に到着! ショーウィンドウ越しに見える石臼が雰囲気を醸しだしていますね。手打ちの蕎麦にこだわる「もりやま」で予約していたお蕎麦を買いましょう!

歯切れの良さを追求した「もりやま」のお蕎麦は、北海道産のそば粉が八割五分の贅沢な配合。歯切れのよい食感に、さらっとした喉ごしは食べて納得の味わいです。ちょうど今は新蕎麦の季節。寒くなる年の瀬から一月二月にかけてうまみが増すようで、この時期のお蕎麦は絶品なのです!

“左上/純和風な店内は落ち着いた雰囲気。夜にお酒とお蕎麦なんて組み合わせもオツですよね!
右上/初めて見ました!石臼引きの機械。上にある傘のような部分にそばのむき実を入れて下の石臼が回転して実を挽き、粉にしていきます
左下/左が蕎麦のむき実。右が挽いたそば粉。粉に水を入れ丁寧に練り上げ、細く切っていくとお蕎麦になります
右下/ 「お蕎麦(つゆ付き)2人前1440円(税込)」を購入。※年越し蕎麦の持ち帰りには電話予約が必要です”

 

せっかく美味しいお蕎麦を買えたので、家でも美味しくお蕎麦を茹でるコツを聞いてみました。ポイントは、家でいちばん大きな鍋にたっぷりの水を沸騰させ、“一人前ずつ”茹でること! 一度にたくさん入れるとお湯の温度が下がり、蕎麦同士がくっついてしまいます。お店でも業務用の大きな釜に最大で四人前しかいれないということで、少ない量を沢山のお湯で茹でることがおいしさの秘訣みたいですね!
おいしく茹でる方法も聞けたことだし、早速家で作ってみたいと思います♪

手打蕎麦 もりやま
東京都荒川区東尾久5-32-20
☎︎ 03・3894・5859
営業時間 11:45-15:00/17:00~20:00
定休日  水曜日
http://www.teuchisoba-moriyama.com/

🐾

“左/奥の方に見える看板は、新たな商店街「おぐぎんざ」。
右/十字路を左に曲がると小さな商店街「川の手もとまち商店街」の入り口になります”

さあ、お蕎麦も買えたことだし帰りましょう!と言うにはさすがに早すぎますよね。せっかくですし、もう少し商店街を歩いてみましょう。と、思ったら「はっぴいもーる熊野前」はここでおわり。十字路につきましたが、ここからは左が「川の手もとまち商店街」。まっすぐ歩くと「おぐぎんざ」。まずは左折して「川の手もとまち商店街」を散策してみましょう。

3木・金・土だけオープン。とっておきの焼き菓子屋さん「nécoya BAKESTAND」

商店街を少し歩くとなんだか気になるお店を発見!ネイビーブルーを基調とした小さなお店には「nécoya BAKESTAND」の文字が。思わぬ場所に思わぬお店!これがおさんぽの醍醐味ですよね!

対面式のカウンターには素朴でいてセンスのよい美味しそうな焼き菓子が美しく陳列されています。一年間がんばった自分へのご褒美でも買っちゃおうかな~ということで、お店を覗いてみましょう♪

“左上/ガラスの瓶に入ったビジュアルにときめく、お店の看板メニュー「プレーンスコーン220円(税込)」は4種の粉をブレンドしたこだわりの配合
右上/さんぽるじゅ記事マストアイテム(笑)「猫クッキー170円(税込)」。キョトンとした表情がかわいいですよね
左下/どっしりとしたパウンドケーキも人気。中央の「塩キャラメルブラウニー330円(税込)」は濃厚なチョコキャラメルにイギリスの「マルドンの塩」をあしらった新鮮な味わい
右下/ 大きく砕いているのでぽりぽりと食べてもおいしい「グラノーラ100g 450円(税込)」はメープルの優しい甘さがポイント“

スコーンにクッキー、パウンドケーキなど心ときめくお菓子が並びます♡奥の小さな厨房では店主がお菓子を焼きながら接客もしていますが、慌ただしい感じはありません。カウンターからは焼き菓子の香りが漂い、その香りにすい寄せられるようにお客さんが訪れ、そこには至福の空間が広がっていました。

5坪前後の小さな空き店舗を発見してお店を開いてから今年で4年目になる「nécoya BAKESTAND」。猫好きの店主がノラ猫の多いこの地域をイメージしたユニークな店名と、ほっこりとした雰囲気のお店、そしてフランスの地方菓子をイメージした素朴なお菓子は口コミでじわじわと人気が広がり、平日は地元のお客さん、お休みの日は遠方からも人が訪れる人気のお店になりました。売り切れてしまう前に買わないと!と私も慌て「プレーンスコーン220円(税込)」と「塩キャラメルブラウニー330円(税込)」を購入。今年最後に素敵な自分へのご褒美が見つかり、自然と笑みがこぼれてしまいました。

nécoya BAKESTAND
東京都荒川区東尾久4-12-12
営業時間 木・金11:30~19:00、土11:30~18:00(無くなり次第終了)
定休日 月・火・水・日
https://www.instagram.com/necoya_bakestand/

 

さあ、「川の手商店街」から元の十字路に戻り、一番活気のある「おぐぎんざ」を通ってみましょう。


おぐぎんざのすごい所は、道路を挟んで左に大手チェーンスーパー、右に地元密着スーパーが並んでいる所(笑)!共存共栄できているようで、この商店街の懐の深さを感じました。

“左上/テレビのグルメロケにもよく出ている、手作りさつま揚げ・おでん種の店「九州屋蒲鉾店」は昭和49年開業。お店の脇には小さなイスもあり、そこで熱々おでんが食べられます
右上/国産の銘柄鶏と合鴨を販売する鶏肉専門店「池田商店」。夕方になると店の前で焼き鳥を焼いてくれます
左下/年々個人経営の書店や文房具店が廃業していく中、「南進堂書店」は今日もお客さんでいっぱいでした
右下/ こちらの店もテレビのグルメロケでおなじみ!手作り餃子、焼売の「丸栄食品」“

団子屋に本屋、布団屋に餃子専門店!? この街にいればネットがなくても大丈夫と思ってしまうほど守備範囲の広い商店街。次は何があるかな?なんて楽しんでいるうちに商店街を抜けさらに歩いてしまいましたが、ゴールの「赤土小学校駅」を越えてしまったようです!汗。 尾久橋通りを横断し、駅に向かおうとしたら、また気になるお店を発見してしまいました。

4ありそうでなかった!お洒落カフェ「Cafe OGU1」で栄養バランス満点給食ランチ

マンションが立ち並ぶ閑静な住宅街にカフェを発見! 看板には給食ランチ?と書いてあり興味津々です。すっかりお腹も減っていることですし、中に入ってみましょう。

“左上&右上/コンクリート打ちっぱなしの無機質な空間はとってもスタイリッシュ。給食の献立は月単位でインスタでも確認できます。
左下/店内は広く開放的。キッズチェアやおもちゃも置いてあり、老若男女問わず地元の人がひと時の憩いを求めて訪れている様です。
右下/カウンターにはコンセントもついており、ワークスペースとしても大活躍。無料Wi-Fiにも対応している所もうれしい! “

ホームページによると、約10年間、給食の調理をしていた給食のおばちゃんが給食の人気メニューを中心に栄養とバランスの取れた日替わり給食を提供している「オグイチ」とのことですが、店主の女性はおばちゃんとはとても呼べないチャーミングな方でしたよ♪。

お待たせしました、と「日替わり給食900円(税込み)」が登場。懐かしい銀トレーに波佐見焼の老舗・西海陶器の「Common (コモン)」の器が素敵です!今日の献立は、じゃこいりチャーハン、春巻き、中華サラダ、春雨スープ♪揚げたての春巻きはアツアツ。もやしの中華サラダ、私たちの時代でも人気メニューでしたよね…懐かしい。レシピは給食がベースとはいえ、味付けは大人用にアレンジしているとのことでした。素材が引き立つ薄めの味付けはヘルシー志向の女子にもおすすめです。

“左/8時~11時まではドリンク付きのモーニングセットがなんとワンコイン(500円)で楽しめます。パンはバルミューダのトースターで焼いています!
右/おやつタイムには給食アイテムとしては欠かせない「揚げパン150円(税込み)」がおすすめ。揚げパンとくれば、ドリンクはもちろん瓶入り牛乳ですよね!”

日替わり給食のおかげで栄養バランスもばっちり。ランチって何かと炭水化物メインになってしまうのですが、こんな風に野菜もしっかり採れるといいですよね。献立表を見ると、さばの味噌煮、ちらし寿司、タコライス、ししゃもの唐揚げ…と、わくわくしてしまうようなメニューがずらり。毎日通いたくなっちゃいますね!

Cafe OGU1
東京都荒川区東尾久1-33-1 山崎ビル 1F
☎︎ 03・5901・2779
営業時間 8:00~19:00(ランチは11:30~14:00)
定休日 水曜日
https://cafeogu1.com/

今回おさんぽしたお店はどこも、きちんとした材料を使って、丁寧に作っている所が印象的でした。無理のない範囲で最大限のいいものを作りたいという姿勢は、地域の人たちに喜んでもらいたいというシンプルな気持ちから生まれてくるのでしょうね。にぎやかな商店街での行き交う人達を思い返しながら、ゴールの「赤土小学校駅」に向かいました。

 

“左/「もりやま」店主のアドバイスを思い出し、たっぷりの湯で茹でたお蕎麦はシコシコとした歯ごたえ。自家製のつゆも美味です
右/バターの香りにうっとりしてしまうスコーンと濃厚なチョコの味わいのブラウニーで至福の時“

夜は自宅でおいしいお蕎麦&焼き菓子を味わい、いつもとちょっと違った心満たされる年の瀬を楽しみましたよ。それでは皆様、よいお年をお迎えください!

*****

おさんぽのおさらい

日暮里舎人ライナー熊野前駅 →むさしのあられ→手打蕎麦もりやま→nécoya BAKESTAND→Cafe OGU1→日暮里舎人ライナー赤土小学校前駅
行程:1.7km
歩数:2814歩
所要時間:22分+ランチ、お買い物
予算:6000円

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さんぽに行ったライター

フリーライター。調べ物好きという性格を駆使して、様々なジャンルの記事を執筆中。趣味は喫茶店で新聞を読むことと、味噌、梅酒、甘酒などの保存食作り。いつか東欧の街を散歩してみたい二児の母。