発掘感がたまらない!「西荻窪」さんぽは、住宅街にこそいくべきだった

おしゃれな店・グルメなレストランが多いことで知られる西荻窪。もちろん駅前もお店は充実していますが、駅を離れ、ちょっと住宅街に入った場所にもすてきなスポットが多いことを知っていますか? 今回は、そんな”知る人ぞ知る場所”を中心に、私が気になったスポットを回ってみました。

今回のおさんぽルート

①「西荻窪駅」→②「文具店タビー」→③「sweet olive 金木犀茶店」→④「ソラシナ」→⑤「Northwest-antiques」→⑥「西荻窪駅」

行程:3.2km
所要時間:41分+食事、買い物、徒歩、休憩
予算:5,000円

スタートはJR「西荻窪駅」南口。神明通りをまっすぐ進み、公園手前を左折するとまず最初のスポット。ぬくもりのある看板が出迎えてくれます。

西荻窪駅南口

1 動物モチーフの文房具がいっぱい!「文具店タビー」

「具」の文字が動物っぽくデザインされた看板

2年前、イラストレーター出身のオーナー・吉田さんがオープンしたお店。猫を2匹飼う愛猫家であり、大の動物好きだということだけあり、深海生物のメンダコ、その”動じない顔”が一時話題になったハシビロコウなど、店内にはニッチな種類もふくめあらゆる動物をモチーフとした文房具や雑貨が並びます。

小さい頃、このノリを使っていた人も多いのでは?
爬虫類がモチーフのペン。鱗の凹凸までしっかり再現されています

読者世代には刺さる懐かしい文房具も並ぶなか、お店の看板商品は、デスクで浮かないシンプルなデザインに、吉田さん自らが描いたイラストが映えるメモ帳です。そしてちゃっかり、猫は愛猫2匹がモデルだとか(下写真手前)。

お店オリジナルデザインの「メモ帳」(税込み418円)

「近くに児童館があることもありお子様連れのお客様が多いですが、最近はテレワークまわりに癒やしを求めるのか、働く女性のご来店も多いです。あと、マニアックな動物のグッズを集めている方が『ここには色んな種類のグッズがあると聞いて』とわざわざ足を運ばれることもあります」と吉田さん。

私も大の猫好きのため、お店に入った瞬間大興奮! よそではなかなかない野生ネコ「マヌルネコ」のイラストが描かれたこちらのメモ帳は、もうお持ち帰りするしかありませんでした……(笑)。

購入したら、吉田さん作のマヌルネコの消しゴムはんこが押された袋に♡

新作や注目のアイテムは、インスタグラムでも日々紹介しているそうな!

文具店タビー
東京都杉並区西荻南3-5-21 Villa21 102
営業時間:11:00~19:00
定休日:火曜日
https://www.instagram.com/bungutentabby/

見すぎるとあれもこれも欲しくなってしまうので、後ろ髪を引かれながら退散。そして急ぎます、なぜなら次のスポットは超人気店! 予約必至のお茶とスイーツが美味しいお店です。

マンションが立ち並ぶ道。さんぽして「住みやすいからだろうな〜」としみじみ

「文具店タビー」から、住宅街を縫うように進んで約5分。たまに自転車や子連れの家族とすれ違い「結構駅から離れて、周りも完全にベッドタウンな気配だけど……」と不安になっていましたが、遠くに人だかりを発見。予約して入店を待つ、人気パフェ屋さんの列でした!

2 オトナで自然な甘さが癖になる「sweet olive 金木犀茶店」のパフェがやばい!

ほっこりした木の看板が目印

中国人のご夫婦が営むこちらのお店は、おもに中国茶と、中国茶を取り入れたスイーツを提供するお店です。店内は茶器やドライフラワーなどで、とってもおしゃれな雰囲気。どこをとっても絵になることから、インスタでも話題のお店です。

店内奥の様子

現在人数をセーブするため、来店は完全予約制。予約枠はすぐ埋まってしまうのですが、ラッキーなことにたまたまサイトを見たら予約が取れて……取材ということを忘れて、この日をとっても楽しみにしていました。

人気のパフェは、予約時にオーダーします。私は一番人気の「鉄観音パフェ」を注文。プラスワンドリンク制なので、ここはお店の名前にも入っている金木犀が使われた「桂花龍井茶(けいかろんじんちゃ)」をオーダーしました。

 左から「鉄観音パフェ」と「桂花龍井茶」(セットで税込み2,600円)

……食べるのがもったいないくらい、美しい……! 周りからカメラのシャッター音が聞こえますが、これは確かに、しっかり写真に収めたくなりますね。

彩りも食感もいろいろ楽しめて、まさに芸術!
パフェには、使われているスイーツや食材が書かれたメモも添えられています

肝心の味は、ちょっと驚きました。確かに、烏龍茶の一種・鉄観音が使われていることから、比較的スッキリな味かなとは思っていたのですが、どのパーツをいただいても基本的に自然な甘み。全然くどくなく、大人でもぺろりといけちゃいます。上から食べ進めると3度ほど味の変化も楽しめ、飽きも来ない。パフェってこんなに美味しかったっけ……! お茶も金木犀がしっかりと香り、飲むとノンスイートですがお茶本来の甘味を感じられます。

いや〜〜〜びっくりした。これは人気になるのもうなずけます。ちなみにパフェは、メニュー表をよく見ると「Vol.8 夏至」の文字が。どうやら日々改良され、どんどん進化しているようです。伺った9月上旬はちょうどブルーベリーの季節。季節を感じられる食材を使っているのも、うれしいですね。

お店ではもう1種類のパフェと、そのほかロールケーキなどのスイーツも展開。これは他のも食べてみたい! 絶対また来ます!

sweet olive 金木犀茶店
東京都杉並区西荻南2-5-6
営業時間:(水、木、金) 12:00-16:00、(土)11:00-16:00 
定休日:日〜火曜日
https://www.sweetolive.shop/
https://www.instagram.com/sweetolive_nishiogi/

お腹も満たされ、来た道をちょっと戻り、次の場所へ。しかしほんと、見た目はごく普通の住宅街を歩いているのですが、目を凝らすと素敵な雰囲気のお店をあちこちに見かけます。そのさり気なさも、しゃれてる。でもその都度目移りしていると目的地にたどり着けないので、ひとまず進みます。

ナチュラルな雰囲気が気になるこちらは、なんのお店だろう?
食器が並ぶ古民家風のお店も

駅から遠のいていましたが、大きく弧をかいて沿線まで戻ってきました。線路の目の前にあるのが、次のお店です。

3 さまざまなチーズを使ったチーズケーキ専門店「ソラシナ」

お店の外観

読者には「また甘いものかよ」と思われたかもしれません(笑)。が、ここもずっと気になっていたのでぜひ紹介させてください! というのも、お気に入りだったチーズケーキ専門店が潰れて数年。ずっとそのお店が忘れられなくて専門店を検索していたら、たどり着いたお店なんです。

その名も「ソラシナ」。月替りで提供いているメニューもあり、行くたび新しいおいしさに出会えます。

鳴門金時のごろっと感が、たまらない「鳴門金時、くるみ、ミモレット」(税込み615円)

写真は、とくに人気だという、チーズの一種・ミモレットを使ったケーキ。鳴門金時がごろっとはいって、さらに食感のアクセントにくるみが効いた、優しいお味。

「干し柿、アーモンド、バルサミコ」(税込み637円)

バルサミコが入ったこちらのチーズケーキも人気だそう。中には、干し柿とアーモンドが入っています。なかなかほかのお店では味わえなさそうな組み合わせですね。

お店ではつねに数種類のケーキを展開(数や種類は時期によって異なります)

今回は営業日に来店が叶わず、お写真を借りてのご紹介になってしまったのですが(甘いもの食べすぎだろと思ったみなさん、残念でしたー!)、ぜひ次は必ずお邪魔したいです! 現在お店は基本平日営業、状況によって不規則営業になる可能性があるため、来店の際は事前にお店のインスタグラムを見ることをおすすめします。

ソラシナ
東京都杉並区松庵3-18-15
営業時間:12:00-19:00 ※売れ切れ次第終了です
定休日:月曜日、不定休
https://www.instagram.com/sorashi_na/

高架下をくぐって、駅反対口のエリアに来ました。そしてひたすら道なりに直進。少し立つと、「じゅうたん」やら「古道具」やら、なんだか味のあるお店が目につくように。その一角にあるのが、今回最後のお店です。

大きな古道具店
カラフルな絨毯も気になる

4 遠方から来店する人もいるほど家具マニアに人気!「Northwest-antiques」

外にも雰囲気のある商品が並ぶ、外観

各地からアンティークな家具・雑貨を、オーナーたち自らが買いつけ販売しているお店です。「このあたりの通りは、一昔前だとこういった家具雑貨を扱うお店が多いことで有名で、ピークのときはあちこちに行列ができたり、遠いところからわざわざ車で来る方もいるほどだったんですよ」と話すのは、オーナーのひとり、望月さん。なるほど、どおりでそういうお店がちらほらあるわけだ。

内観。木製家具からライトまで、いろんなアイテムが並びます
家電もちらほら。レトロの無骨さがそそりますね

米軍居住区で使われていた家具など、物語を背負いロマンを感じるアイテムたちは、一見男性ばかりに人気かと思いきや、最近は女性の方が多く来店するそう。「アンティークは繊細なデザインもあるので、そういった点は女性に響きやすいのかもしてませんね。あとは最近だと、リモートワークが普及したため、ちょっとした机を買いに来る女性も多いです」(望月さん)。たしかに小さなデスクくらいなら、自分の趣味がっつりなデザインにチャレンジしやすいかも。こだわりの1つを探して、仕事スペースをお気に入りのアイテムで整える。……私も、やろうかな。

繊細なデザインが彫られたグラスたち

家具以外にも、食器やちょっとしたライトなど、手軽に手に取れるものもありますよ。「季節などによって買い付けには波があり、そのときどきで扱っているアイテム量も違います。インスタグラムなどではそのときあるアイテムを紹介していたりするので、ぜひご覧ください。そして気になるものがあったら、早めに来店いただくのがおすすめです!」(望月さん)。

Northwest-antiques
東京都杉並区西荻北4-18-6
03-3396-2040
営業時間:11:00-18:00
定休日:水曜日 ※買い付けや配達の都合で、営業時間中も不在にすることがあります。
https://www.instagram.com/north_west_antiques_repairwork/

もうひとりのオーナー・平山さんはちなみに、キャンプ好きがこうじてキャンプネタでYouTubeを解説!そちらも要チェックです!
https://www.youtube.com/channel/UCaGkcoRrgzIQ_RelFrRuQuA

いくつかの店舗が入った商業施設。ここも再訪時、こなきゃ!
刺繍カフェ?というお店も。気になるところが続々だ…

来た道を戻り、商店街「西荻一番街」をまっすぐ行くと、「西荻窪駅」北口がゴールです。

「西荻窪駅」北口

いかがでしたか?

今回は、移動の途中でもたくさん気になるお店を見つけました。目的を決めず「気になったお店に入る」「ひたすら歩いてお店を探す」なんて散歩も楽しそうです。ぜひ皆さん、西荻窪、足を運んでみてください!

おさんぽのおさらい

①「西荻窪駅」→②「文具店タビー」→③「sweet olive 金木犀茶店」→④「ソラシナ」→⑤「Northwest-antiques」→⑥「西荻窪駅」

行程:3.2km
所要時間:41分+食事、買い物、徒歩、休憩
予算:5,000円

※この記事の取材は9月上旬に行われたものです。

※新型コロナウイルスの影響で、営業時間などに変更がある可能性があります。また、各スポット新型コロナウイルス対策をしっかりしているところが多いですが、感染しないためにも、時期などは慎重に検討したうえで、自身でもしっかり予防対策をしてさんぽするようにしましょう。

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さんぽに行ったライター

猫好き、美容好きライター。好きが高じて、猫雑誌や女性ファッション誌関係でも執筆中。和食器とヘルシー嗜好なグルメが好物なので、下町からオシャレエリアまで幅広く歩き回ります。