【横浜・山手】で異国にタイムスリップ! フォトジェニックな洋館&お庭めぐり

今回おさんぽするのは「元町・中華街駅」から「石川町駅」の間、横浜の高台に位置する「山手」地区。明治時代に外国人居留地として栄え、今も歴史ある洋館が数多く残っているエリアです。そんなクラッシックな魅力あふれる洋館や、丁寧に手入れされたグリーンの街並みを中心に日本の食パン発祥ともいわれるパン屋さんをまわりましょう♪ 外国文化の香り漂うこの街は、海外旅行に行ったようなおしゃれな写真がたくさん撮れるので、ぜひカメラを忘れずにおさんぽしてくださいね。

今回のおさんぽルート

元町・中華街駅5番出口→ウチキパン→ベーリック・ホール→山手イタリア山庭園→外交官の家→石川町駅元町口(南口)

行程:2.2km
歩数:2,980歩
所要時間:28分+買い物、見学
予算:1,000円

日本の食パンの元祖!?130年続く老舗中の老舗「ウチキパン」へ

おさんぽをスタートするのはみなとみらい線「元町・中華街駅」。5番出口を下車するとすぐに、有名な商店街「横浜元町ショッピングストリート」が見えてきます。
入ってすぐに見える複合商業施設「元町プラザ」を左に曲がると、ビルの1階に位置する「ウチキパン」に到着! 駅からは徒歩1分程度なので、あっという間に最初の目的地に着きました。

 シンプルな店構えから、パンに対する自信のほどがうかがえて、期待が高まります!

大きな窓ガラスに「SINCE1888」と書かれているとおり、創業はなんと明治21年! お店の歴史をひも解くと、外国人船員向けにパンを作っていたイギリスのパン職人ロバート・クラーク氏の元で働いていた打木彦太郎氏がのれんを引き継いで始めたのが「横浜ベーカリー宇千喜店」。このお店が「ウチキパン」の前身です。

当時はイースト菌がなかったので、ビール酵母のホップ種から食パンをつくって、日本人向けにはじめて食パンを販売したお店だそうですよ。1888年から同じ場所で食パンを作り続け、その製法を開業当初から今にいたるまで変えていないというのだから、歴史の重みを感じますよね!

そんな看板商品の食パン「イングランド(税込360円)」を目当てに遠方から足を運ぶファンも多いとのこと。

左/食パンは「イングランド(税込360円)」と「ゴールド(税込300円)」の2種類。下段の「シナモンレーズン(税込430円)」もファンの多い商品。
右/伝統の味を守り続けている、5代目となる工場長の打木豊さん。

食パン以外も見逃せません。甘いデニッシュ系から、サンドイッチや総菜パンまで、60~70種類ほどのパンが並ぶさまは圧巻です!人気商品は「アップルパイ(税込190円)」「桜あんぱん(5個入税込420円)」など。

どれもお手頃な値段なので、あれもこれもとついつい買いすぎてしまいそう。

ちなみにこの「イングランド」の焼き上がり時間は11:30~12:30が目安。張り切って開店時間に行ってもまだ並んでいないのでご注意を。

左/「イングランド」は普通の食パンよりひとまわりほど大きいサイズ。家に帰ってからいただいたら、生だともっちりとした触感で、焼くとサクサク&中がしっとり~。本当に美味しかったです♡
右/袋のデザインも半世紀ほど前から変わっていないそう。この袋をもった人が元町にはたくさんいましたよ。
ウチキパン
神奈川県横浜市中区元町1-50
☎︎045-641-1161
営業時間 9:00~19:00
定休日 月曜(祝日の場合は火曜)
http://www.uchikipan.com/

🐾
名物食パンをはじめ、あれこれとパンを買い込んだら、おさんぽの再開です。

お店を出たら左へ、元町ショッピングストリートの1本裏手の道を進みます。2つ目の角を左に曲がると、代官坂という坂道があらわれます。横浜村名主、石川徳右衛門が住んでいたことからこのような呼び名になったそう。

この代官坂、かなり急な坂なので上るのはちょっとキツイのですが、素敵なお店が並んでいるのでそれを楽しみに進んでいきましょう。

素敵なお花屋さんを発見! お花屋さんは外から眺めるだけでも癒されますよね。

左/ハロウィンの飾りが目をひく「宮崎生花店」はスタジオジブリの映画『コクリコ坂』にもちらっと登場したお店。「HAHA CAFE」というカフェも併設。
右/蔦のからまる、ヨーロッパ風の外観が素敵!こちらは「Yokohama Sellier」という手縫い鞄の教室で、ちょうどレッスン中でした。

人気のパン屋さんなど、グルメなお店もありましたよ。

左/パン好きの間で有名な「ブラフベーカリー」。ニューヨークスタイルの本格的なパンに出会えます。
右/おしゃれなサンドイッチ屋さん「BUY ME STAND」。グリーンを基調としたアメリカンダイナー風の店内はSNS映えばつぐん!

2インスタでも有名!美しい小窓のある洋館「ベーリック・ホール」

坂を上りきると「代官坂上」という交差点に出るので、そこを左へ曲がりましょう。1分ほどでベージュの壁にオレンジの屋根が映える、素敵な洋館が見えてきます。それが今日のお目当て「ベーリック・ホール」です。

芝生のお庭も広く、建物を臨むベンチもあるのでこの景色をみながらゆったりと一休みできますよ。

ベーリック・ホールはイギリスの貿易商B.R.ベリック氏の邸宅として1930年に建てられたもの。その後、インターナショナルスクールの寄宿舎として使われていた時代もあり、2001年に横浜市に寄贈され、2002年から一般公開が始まったそう。

館内を見学するために、まずは入口で靴を脱いで、用意されているスリッパに履き替えます。入館料や受付などは特にないので、気軽に訪れることができますよ♪
玄関や階段にはアイアンが使われていて、入った瞬間からうっとり。白黒のタイル張りの床もおしゃれです。

左/玄関はアイアンワークの装飾扉となっています。曲線を組み合わせた模様と差し込む光の美しさにうっとり…。
右/階段の手すりを支える細い柱は、それぞれうずまきのような模様になっていて、細かいところにまでこだわりが見られます。

玄関を入ってすぐ右手には48畳ほどの大きな居間があります。かつてはここでダンスパーティーも行われていたとか。優雅ですね~。

左/「ベーリック・ホール」では結婚式を行うことができ、この広間が披露宴会場になります。
右/広間に隣接した「パームルーム」と呼ばれています。窓が大きくて気持ちの良い空間なので、ここで2~3時間座ってゆったりした時を過ごしていく人もいるんだとか。

「ベーリック・ホール」でいちばんの見どころはこちらの子供部屋!
小さな男の子の部屋として作られ、壁も窓の格子もブルーグリーンで統一されていてとっても素敵。思わず「かわいい~!」と声をあげてしまいます。

 イタリアの教会の壁画に多くみられるフレスコ技法の磨き壁となっているので、青の美しさが格別です!

こちらは客用寝室のバスルーム。親子3人で住んでいたというのにバスルームが3つもあるなんて!うらやましすぎます…(笑)。

四つ葉状にデザインされたかわいらしい窓はクワットレ・フォイルと呼ばれています。ほかの部屋にも使われていて、ベーリック・ホールの特徴となっています。

 ブルーのタイルと白のコントラストが洗練されています! 窓は飾り窓ではなく、ちゃんと開閉できます。

外観も内装も、細かいところまでこだわりのある美しい洋館。ついつい時間を忘れてじっくり見入ってしまいました。

ベーリック・ホール
神奈川県横浜市中区山手町72
☎︎045-663-5685
開館時間9:30~17:00(7・8月は18:00まで)
入館料 無料
休館日:毎月第2水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始。※空調機工事のため平成31年1月1日~3月22日まで休館予定。
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/yamate-seiyoukan/gaikoukan/

🐾
「ベーリック・ホール」を出たら右へ、「代官坂上」の交差点を過ぎてそのまま直進します。
各洋館の距離はそれぞれ離れているのですが、行く道中も素敵な建築がたくさんあるから楽しめます。このエリアは高級住宅地なので、歴史ある建物のほか、敷地が広々とした豪邸ばかり。さすがに写真は撮れませんが、眺めるだけでも楽しかったですよ。

左/歩いていると「カトリック山手教会」が見えました。日本で最初の聖堂として有名な歴史ある教会です。
中/バス停のデザインもなんだかおしゃれ♪
右/ワンちゃんのおさんぽや、ジョギングをしている人の姿も目立ちました。

山手というだけあって、坂を上ったり下ったり…。12分ほど歩いたら次なる目的地「山手イタリア山庭園」はもうすぐです!

道中にはいくつも道案内の看板が立っているので、曲がる場所を間違えません。

3丘の上から横浜の港を見下ろせる「山手イタリア山庭園」で一休み

「山手イタリア山庭園」と書かれたゲートに入って進んでいくと、丘の上の庭園が見えてきます。

左/急に開けた場所に出るので空が広く感じられて、とっても気持ちのよい空間です。
右/丘の上からは、遠くに横浜のシンボル、マリンタワーやベイブリッジが見えました。

庭園の顔ともいえる整形花壇に着きました!幾何学的に作られた生垣の中に季節の花が咲いています。明治時代、ここにはイタリア領事館があったので、この丘が「イタリア山」と呼ばれるようになったそう。

ベンチは間隔を離して設置されているので、腰を落ち着けてゆったりとした時間を楽しんで。

それほど広い庭園ではないのですが、しっかりと手入れされていて、水路や噴水もあり外国のような雰囲気が楽しめます。庭園の奥には横浜のビル群が眺められるのも面白いですよね。無料で入ることができるのに、こんなにきれいな場所があるなんて、ご近所の方がうらやましい!

左/水路が真ん中に流れ、それを囲むようにデザインされた洋風庭園。とても落ち着いた雰囲気です。
右/整形花壇にはキンセンカ、チョコレートコスモス、けいとう、ジニア、トウガラシなどがきれいな配色で植えられています。

庭園の中には「ブラフ18番館」という洋館もあります。

 オレンジの屋根に緑色の窓枠がメルヘンチックで、絵本の中に出てきそう~!

「ブラフ18番館」のすぐ向かいに、山手西洋館のミニチュアが並んでいるのを発見! どれも本物そっくりに細かく作りこまれていて、とってもかわいい!

 去年行われた「全国都市緑化よこはまフェア」において、港の見える丘公園に設置されていたものが今年の3月に寄贈されたそう。
山手イタリア山庭園
神奈川県横浜市中区山手町16
☎︎045-662-8819
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/park/italia

4あの漫画のモデルにもなった
とんがり屋根の「外交官の家」へ

「山手イタリア山庭園」を見下ろすようにたっているのが、今日のおさんぽコースの締めとなる「外交官の家」です。

外交官というと外国の方を想像してしまいましたが、実は日本人のお宅。ニューヨーク総領事やトルコ特命全権大使などを務めた、明治政府の外交官内田氏の邸宅です。明治43年に東京の南平台に建てられた家を、1997年にこの場所に移築したそう。

 アメリカン・ヴィクトリアン様式の美しい建物は、国の重要文化財に指定されています。

早速中に入ってみましょう。こちらも入館料は無料です。
1階の重厚な趣ある食堂は、毎週のようにゲストを招いて晩餐会が開かれていたそう。

左/季節によって変わるテーブルコーディネート。クリスマスの装飾も楽しみです!
右/ドラマや映画にもなった人気漫画『のだめカンタービレ』の主人公、千秋先輩の実家という形で、この「外交官の家」がたびたび登場しています。読んでから行くと面白いかも♪
左/客室に併設されている八角形のサンルームには大きなガラス窓から日が差し込みます。
右/白いタイルの床のシンプルなバスルームは、今どきとも思えるスタイリッシュな空間!

サンルームの真上部分には、主寝室に隣接した小部屋がありました。この椅子に揺られながら読書したら優雅だろうな~、なんて妄想が膨らみます。

女性らしい色合いでかわいらしいお部屋は夫人のお気に入りの場所だったそう。

家具や調度類も見事に再現されているこちらの洋館。当時の暮らしぶりを想像しながら、見学すると楽しいですよ。

外交官の家
神奈川県横浜市中区山手町16
☎︎045-662-8819
開館時間 9:30~17:00(7・8月は18:00まで)
休館日:毎月第4水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/yamate-seiyoukan/gaikoukan/

「外交官の家」を出たら左へ、「大丸谷坂」を下っていくと徒歩5分ほどで「石川町駅」に到着です。海外にきたような錯覚に陥る「横浜・山手」さんぽは、どこを撮っても絵になる風景ばかりでした。まわりの人の迷惑にならない範囲で、写真を撮りまくってきてくださいね!

*****
10月28日には横浜山手西洋館で「ハロウィンウォーク2018」が行われます。今回ご紹介した「ベーリック・ホール」や「外交官の家」など、全13か所を仮装してめぐるスタンプラリーで、仮装コンテストも行われるんだとか。毎年沢山の人が参加するとっても楽しいイベントなので、ぜひ足を運んでみてください。

おさんぽのおさらい

元町・中華街駅5番出口→ウチキパン→ベーリック・ホール→山手イタリア山庭園→外交官の家→石川町駅元町口(南口)

行程:2.2km
歩数:2,980歩
所要時間:28分+買い物、見学
予算:1,000円

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さんぽに行ったライター

世田谷区在住、雑誌やWEBのライターをしている3児のママです。趣味は評判のパン屋さんやカフェを求めて、わざわざ遠出すること。こじんまりとした居心地の良いお店を探しながら日々おさんぽをしています。